【小論文・作文型】文章をポジティブに書けばアピール度は100%

小論文

ポジティブに

みなさん、こんにちは。

小論文添削歴20年の元都立高校国語科教師、すい喬です。

今回は作文型小論文のポイントについて説明します。

あなたにとって1番印象に残っている中学時代、高校時代のできごとは何ですか。

この問いはよく面接でも訊かれますね。

作文型の試験でも全く同じです。

実によく出題されます。

文章に人柄がそのまま出てしまうタイプの設問です。

そこが学校側の狙い目なのです。

書くのは比較的やさしいかもしれませんが、結果はなかなかシビアです。

どんな経験だったのかを書くのですから、それほど難しいワケではありません。

あなたが覚えていることの中で、強い印象のある内容を綴っていけばいいのです。

しかしここで大切なことは調子にのって書かないことです。

自画自賛は聞きづらいという表現をきいたことがありますか。

こんなことをして賞をもらい、その結果こんなにいいことがあった。

こういう類の文章を読んでどう思いますか。

それはよかったですねと一緒に喜んでくれる人も当然いるでしょう。

しかし自慢話を聞かされて、愉快な気分にはなれない人も多数いるのです。

ここが作文型の難しいところですね。

むしろこういう時の書き方はマイナスから始めた方が無難です。

わかりやすくいえば、失敗談がポイントです。

こういう失敗をして大変つらい時期を過ごしたということが書いてあったら、採点者は当
然、そこをどう乗り越えたのかを知りたくなるでしょう。

話の展開が一挙に広がります。

ポイントはそこからあなたが何を学んだのかということです。

ここが1番、採点者をひきつけるところなのです。

どう書くかによって、まるで評価がかわってしまいます。

冷静にまとめる

落ち着いて失敗の内容を書きましょう。

800字の制限字数だったら150字までは許されますね。

無駄に長いのはダメです。

内容をどう的確にまとめたのかという事実は、国語力に直結します。

新聞の記事をイメージして5W1Hを意識しながら正確に綴ることです。

曖昧な表現で書くよりもその場にいたように、明確に書くのです。

ただしそこまでは前段です。

次にいよいよ本題に入りましょう。

その失敗が自分をどう変えたのか。

克服したことでどんな人間になっていったのか。

成長のプロセスを述べることです。

どんな影響を何から、あるいは誰から受けたのか。

その結果どのような価値観を持つことができるようになったのか。

ここで必要なのは正確な分析力です。

どれくらい冷静にその事実を認識し、そこから何を導き出したのかを書くのです。

文章の形をポジティブなものしてください。

自分を否定してしまったのでは、なんのためにこの論文を書いたのかがわからなくなってしまいます。

小論文の基本は自分を売り込むことにあります。

どのように成長したのかをみせるのかということは、志望校に入学した後の行動を約束させるものです。

難しい局面でも、そこから可能な修正点をみつけ、前を向いて進める人間だということをアピールするのです。

採点者は安心して、高い評価を与えることができますね。

ドヤ顔はダメ

ただし要注意点としては、いい気になってドヤ顔の文章を書かないことです。

必ず夢のある将来のための布石であることをアピールしてください。

そうすれば、安心して読むことができます。

具体例に150字使ったとしたら、その後の認識と修正への道のりに200字使ってかまいません。

ここが高い評価を得るための最大の眼目なのです。

この論点で採点者をうならせることで、小論文は完成します。

課題文型の小論文を多く出題する大学でも、時にその人間のパーソナリティを知りたくなる時があります。

geralt / Pixabay

作文型の問題を出す場合も見受けられるのです。

そういう時、この方法は必ず有効に働きます。

あなたにとって今1番必要なことはなんであるのか。

その課題をきちんと認識しているかどうかということが、このタイプの試験の成否をにぎります。

常日ごろから、自分自身の分析を冷静に行ってください。

その繋がりで文章をまとめられるようになります。

1つだけ、どんなタイプの問題に繋がるか、見てみましょう。

自分らしさを集中して出せる問題に「家族論」があります。

「私にとっての家族」というのがそのテーマです。

これは一般論ではおさまりません。

必ず自分と家族の具体的な軋轢や、悩みが出てきます。

採点する側からいえば、受験生の人柄が出てくるのです。

過去にこんなことがあった。

その時にこういうつらい思いをした。

未来に照準を

その時、このようにして自分自身の問題を見出した。

それはなんであったのか。

家族がどういう役割を果たしたのか。

自分にとって家族が持つ意味とは何か。

どれも非常に難しいテーマです。

しかし真剣に生きてきた軌跡があれば、必ず何かの言葉が紡ぎ出されるに違いありません。

個人的なことまで書く必要はないのです。

しかし自分の心の中にあったわだかまりがどのようにして氷塊したのか。

あるいはいまだに解決をみていないのか。

いずれにしても未来を見つめる形で文章をまとめてください。

そうすることで、今後の生きざまを予想することができます。

それが力の源泉になるのだということを感じさせる必要があります。

当然、自分とは何者であるのかという認識が必要になります。

その作業を通じて、採点者にアピールするための材料を揃えるワケです。

嘘を書いてはいけません。

さらいえば、話を大袈裟にして感動的にする必要もありません。

全ては事実をひたすら見つめ、余計な形容を避けて淡々と書くことです。

それが1番の可能性を示します。

ポジティブに書くということの真意がわかってもらえたでしょうか。

さっそく書き出してみてください。

自分をみつめることのつらさと楽しさを味わってください。

今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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