【突っ走る小論文】前半からスピードを落とさずに結論まで走り抜ける

学び

フルスロットで全速力

みなさん、こんにちは。

小論文添削歴20年の元都立高校国語科教師、すい喬です。

今回は文章のスピード感について考えます。

よく見かけるのが最初は力一杯、全速力で出発というパターンです。

すごく勢いがあって読んでいても気持ちがいいです。

これはなかなかよく書けているなと思って読んでいると、途中から明らかにテンションが落ちてきます。

地球46億年の歴史は奇跡に満ちている。
考えてみれば、人間の発生もまさに奇跡の結果なのである。

このような書き出しで始まると、つい嬉しくなってしまいます。

奇跡という言葉はあまり小論文にはなじみのないものです。

なぜなら、小論文は論理で進める文章だからです。

必ず必然的にこの結果になるという論点で進めるのが前提です。

そこへ奇跡などという言葉が登場すると、新鮮な印象を持ちます。

何が言いたいのだろうかということになるのです。

文意は確かにその通りです。

人間発生の奇跡に対して謙虚に感謝し、自然に対して傲慢にならないという基本的な生き方を論じようとする態度は評価できます。

人類が生まれる以前に水が登場し、海洋生物が発生していくメカニズムに対してもきちんと対応した文ならば、さらに評価が上がります。

最初のスピード感を保って最後まで書ききってくれれば言うことはありません。

ところが途中から息切れしてくるのです。

これは書き出す前に全体の構成ができていない受験生に多いパターンです。

ちょっとひらめいた新しい単語を使って、いい気分で書き始めるのです。

ところが途中から、どこへ話をもっていけばいいのかわからなくなってしまいます。

経験を書くとダレる

仕方がないので、自分の経験をなんとか散りばめようと試みます。

しかしきちんと構成ができていないところへ、個人的な経験を示されても、それがなんのためのパーツなのかはっきりしません。

例示はあくまでも主題を理解しやすくするための道具です。

いいかげんな気持ちで書かれると、大変に迷惑をします。

だからなんなんだという気分ですかね。

この例示がどうしても必要なのだというのがポイントです。

論理を裏打ちするための例示ならばかまいません。

しかしその認識もないまま、字数稼ぎを始めると最悪の結果を招きます。

後半には何を書いたらいいのか全くわからなくなってしまうのです。

そんなことは今までになかったという人は幸せです。

800字くらいまでは4段落くらいあればなんとかなります。

しかし1200字くらいになると、もう甘い手は使えなくなります。

せっかくひらめいた奇跡という表現もしなびてしまうのです。

人間は再び奇跡を信じなくてはならないなどといった新宗教の勧誘文句みたいな表現まで飛び出してくる始末です。

こうならないためにはどうするか。

同じスピード感覚で最後まで突っ走るためには何が必要なのでしょうか。

何度も書きましたね。

構成力です。

この感覚がないままに文を書き出すと、とんでもないことになります。

最後に結局言いたいことは何なのか。

そのポイントに向かって一直線に進むのです。

800字はほんのわずか

言いたいことがはっきりと自分の中でまとまっているとしましょう。

後はそれに形をつけてあげるだけの作業です。

その反対に何を書いたらいいのかわからず、なんとなく課題文の中でキーワードになりそうな言葉を探すやり方です。

この言葉がポイントだと決めるのはかまいません。

しかし同時にその周囲を固めていく作業をしなければならないのです。

pixel2013 / Pixabay

なんとなくバラバラにテーマを散りばめれば済むというものではありません。

ましてや書くことがないから、自分の経験で字数を埋めちゃうなんていうのは最低ですね。

こういうメチャクチャな文章を毎回書いてきた人は、いくら練習してもうまくなりません。

ではどうしたらいいのか。

簡単です。

メモです。

あるいはチャート図を書いてみればいいのです。

ここまでが問題提起。

ここからが解決のためのサポートの提示。

その理由の説明。

なぜならこういう事情だからだこうなのだという図式です。

この「なぜなら」以下が1番採点者の読むところだという話は何度もしています。

そして最後は解決のための方法。

時には理解しやすくするために例示も必要です。

これでフルコースですね。

この内容をチャート図にしてみるだけで、スピード感が落ちなくなります。

ところどころにハイライトになる表現を入れてあげることも考えてください。

大切なのは解決策

何度も言います。

1番大切なのはなんといっても最終段階にある解決策の提示です。

ここが弱いと全体のバランスが崩れます。

だからといって、いいかげんなウソを書いてはいけません。

憶測や仮説にのっとって文章を書くと、最悪の結論になります。

なぜなら前提がアヤフヤだからです。

土台をきちんとまとめてその上に城をたてる。

これが基本です。

憶測も仮説もNGです。

「もし~だ」としたら「~だ」。

この類いの文を読まされるのはたまりません。

「もし~だ」以下が違っていたら、そこで全ては終わりなのです。

あり得ないことを考えただけムダということになります。

筆者の論点から内容を借りてくるのはうまい方法です。

その議論の上に乗るのはかまいません。

真っ向から反論しつつ、まとめていくという方法もあります。

このあたりは慣れです。

Free-Photos / Pixabay

たくさん書いているうちに、ここはつっつけそうだとわかってきます。

相手の弱点も見えてくるのです。

ディベートと同じです。

もちろん独善的な正義感を振り回すのはやめましょう。

なんの意味もありません。

あくまでも論理の裏打ちがあるところから先へ進むというのが王道です。

細かな情報を小出しにして、文をまとめようとしないこと。

真っすぐに正面から切り込んでいった方がいい小論文になります。

頑張って練習を繰り返してください。

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いい結果がみなさんに訪れることを祈っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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