本 【盲亀浮木・今鏡】人がこの世に生まれることの不思議こそがラビリンス 盲亀浮木という言葉を知っていますか。仏教の経典からとった表現です。盲目の亀が大海に浮かんだ木につかまることの困難さを示したものです。それだけに木につかまった時の幸福度を想像してみてください。『今鏡』に所収されています。 本
本 【達人は達人を知る・今物語】道を極めた人には他者の真価がわかる【歌詠み】 今回は『今物語』という本に載っている歌人の話をとりあげてみましょう。定家と家隆の話です。二人とも当時としては最高峰の歌人でした。各自、誰の歌が好きかという話をしていくと、互いがそれぞれの歌をあげたのです。 本
本 【福沢諭吉・学問のすすめ】天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず 福沢諭吉の著作『学問のすすめ』は混沌とした今の時代にも十分通じる内容です。明治の時代を切り開くために必要な考えでした。しかし現在の格差社会においても、少しも古びていません。そこに示された内容は意義深いものです。 本
本 【言いあてし薬師・花月草紙】人は苦しい目にあってはじめて忠告の意味を知る 松平定信の書いた『花月草紙』を読みましょう。今回は名医に予告された病気になった人の話です。人間はいくら忠告されても、本当に困った状態にならない限り、なかなか他人のいうことを聞かないものです。悲しい性ですね。 本
本 【戦国策・三人成虎】同じことを何人にも言われると人はつい信じてしまいます 『戦国策』という本の中には実に多くの知恵がつまっています。その1つ1つが論客たちによって説かれた内容なのです。今回は同じことを何人にも言われると、最後はかぎりなく真実になるという話です。 本
小論文 【都立西高校推薦入試速報】人はパンのみにて生きるにあらず【国分功一郎】 都立西高校の推薦入試速報です。毎年、非常に短い文章がでます。どう答えるかによってその受験生の人柄の出る問題です。今年は「 人は,パンのみにて 生きるに あらず」という哲学者、 国分功一郎の文が出題されました。 小論文
本 【故事成語・桃李成蹊】美しい花や果実の木がそこにあるだけで道が【史記】 漢文を元にした故事成語はたくさんあります。有名なものを幾つか知っているだけで、随分世界が広がりますね。ぜひ覚えてほしいものです。今回は「桃李成蹊」という言葉を学びましょう。大切な表現です。 本
学び 【孟子・人に忍びざるの心】井戸に落ちた子を助けようとする惻隠の情とは 人間は生まれつき善なのでしょうか、悪なのでしょうか。それだけでも論争になりそうですね。いろいろな考え方があると思います。子供が井戸に落ちたとき、助けようとするのはごく普通の気持ちです。人によく思われようと考えて行動する人はいません。 学び
本 【晏子・江南の橘、江北の枳となる】人の善悪は環境によるという教え 春秋時代の斉の宰相、晏子の話です。賢い人でした。宮城谷昌光の本『晏子』を読むと、そのことがよくわかります。彼をからかってやろうとした楚王が、逆に1本とられてしまうという話です。キーワードは橘と枳です。ぜひ覚えておいてください。 本
ノート 【人は無力】できることはただ敬虔な祈りを捧げることだけ 古文を勉強していると、多くの人の祈りのシーンに遭遇します。かつては人の死がごく身近にありました。今日でもコロナ禍の中、不意に人が亡くなってしまいます。人間にできることはいくらもありません。ただ祈るだけです。自らの中にいる神や仏を考えてみました。 ノート