小論文が書けない
みなさん、こんにちは。
元都立高校国語科教師、すい喬です。
今回はどうしても小論文が書けない人に向けて、脱出法を発信します。
そんなことができるのか。
最初にそう思った人は、非常にノーマルな感覚を持っています。
もちろん、褒めているワケではありません。
しかし、そういう受験生が大半なのです。
初めから覚悟して難関大を受験しようという人は、それなりに国語力を磨いてきたかもしれません。
現在も過去問に挑んで、日々鍛錬しているに違いないのです。
しかし昨今ブームの年内入試にチャレンジしようとする人や、推薦入試で小論文があることを知った受験生の中には、不安で仕方のない人も多いことだろうと思います。
ちょっとイメージしてみましょう。
こんなパターンではないでしょうか。
今まで、何度か小論文を試してみた。
過去問も数回やってみた。
しかしどこから書いたらいいのか、さっぱり見当もつかない。
聞いたことのない言葉が多く、何がポイントなのか、見えてこない。
原稿用紙に向かってはみたものの、なんにも書けない。
時間ばかりが経過していきます。
願書を出すまでにそれほどの余裕はないのです。
これで大丈夫なのか。
とても不安で仕方がない。
多くの受験生がこのパターンかもしれません。
先生にみてもらおうと思っても、これではとてもお願いする勇気が出ませんね。
今まで、たくさん作文を書いてきたはずなのです。
それなのに、小論文となると手も足もでない。
元々、こういう類いの文章を書いたこともないし、ノウハウもない。
さてどうしたらいいのか。
書けない理由
厄介な症状です。
もしかしたら、小論文のない学校を選ぶべきなのかもしれません。
あるいはその場で書くのではなく、あらかじめ自宅で書いていくタイプの学校を受験するか。
確かにそういう方式の大学がないワケではありませんからね。
しかし主流は圧倒的に面接とセットで、当日その場で書くというパターンが多いのです。
ここでなぜ書けないのかを少し分析してみましょう。
次のような理由が考えられます。
課題文型の場合
①文章を書くことに慣れていない
②問題文や資料を読んでも、内容のイメージが浮かばない。
③どの部分が最も大切なのか、わからない。
④自分の意見が1つにまとまらない。
⑤賛成すればいいのか、反対すればいいのかもわからない。
⑥内容に関連のある体験なども特にない。
テーマ型の場合
①何をテーマの中心にすればいいのかわからない。
②経験や見聞がない。
③小論文に書くほどのまとまった考えが出てこない。
グラフ、図式型の場合
①どこが大切なポイントなのか、読み取れない。
②数字の違いがよくわからない。
③図や、数字をどう文章に落とし込めばいいのかが理解できない。
④論理的に文章をまとめられない。
どうでしょうか。
あなたのケースに合致したものはありますか。
ポイントを絞るのに苦慮しているのは、どのケースでも同じですね。
対策はあるのか
よく言われることがあります。
小論文は自動車の運転と同じなのです。
あなたは運転免許を取得するために、まず何をしますか。
多くの人は自動車教習所を訪ねますね、
多くの法令を勉強した後、実地訓練に入るのです。
指導者のいうとおりにハンドルやアクセル、ブレーキの使い方を覚えていくのです。
ただ本を読み、試験場へすぐ行く人はいません。
それだけで、車の運転ができるほど簡単ではないからです。
仮免を取って道路に出てみると、想定外のことがたくさんあります。
誰もが完全にルール守っているワケではありません。
スピードが速くなるほど、瞬時の判断が必要になります。
小論文の勉強は、まさにそれと同じなのです。
すなわち、次のような方法で練習を積む以外に方法はありません。
対策方法
①何を主題にして、自分の意見はどの方向に向かうのかを明確にする。
②構成の形を決める。
③とにかく書き始める
④語彙を増やす。
⑤書いたら先生にみてもらう。
この作業を繰り返すのです。
自動車でも住宅でも、骨格がもっとも大切です。
基本の形ができていないと、すぐに壊れます。
論理の組み立て方を自分のものにする必要があるのです。
時間があまりない
いよいよ入試の出願時期がせまってきました。
まだそんな時期ではないなどと言っていてはダメです。
年内入試はもう始まっています。
ネットにも締め切り期日は載っています。
過去問のサンプルもあります。
今日始めれば、明日始めた人よりも、確実に1日ははやく進むのです。
毎日書いていると、必ず慣れます。
言葉が自然に出てくるようになります。
これは誰もが言うことです。
習うより慣れろです。
しばらく繰り返しているうちに、自分の文章の型というものを知ることができます。
修正するのはそこからです。
うまくいけば、キーワードを短時間で探すことができます。
スキルがあがるにつれて、文章力も身につくのです。
これは理屈ではありません。
とにかく始めてください。
特にテーマ型の場合、自分が大学に入って学びたいことを中心に論じるケースが多いです。
何を勉強したいのか。将来、どのような職種に就きたいのかというビジョンを、必ず考えまとめておいてください。
その方が文章がスムーズに運びます。
うまくいけば、年内の合格を勝ち取ることができます。
校内推薦の募集もまもなく始まります。
指定校に推薦されれば、その段階でほぼ合格を手にしたことになります。
気を抜かずに頑張ってくださいね。
朗報をお待ちしています。
今回も最後まで、お付き合いくださり、ありがとうございました。