縮み志向
みなさん、こんにちは。
ブロガーのすい喬です。
日本人はあんまり大きなものが得意じゃないのかもしれません。
昔のコマーシャルに「大きいことはいいことだ」っていうのがありました。
あれはウソだな。
かなり無理してたんでしょ。
そんな気がする。
古文の本を読んでると、ちいさいものはなんでもいとおしいとあります。
今でもそうです。
4文字熟語なんてあまりにも見事だ。
さらには言葉を詰める。
スタバだとかマックだとか。
100均とかもあるね。
考え出したらキリがない。
スマホなんていうのもそういう類かな。
李御寧という人の本に『縮み志向の日本人』というのがあります。
読んだことありますか。
なんでも縮小することを好む日本人の姿が巧みに示されてます。
庭を縮めて盆栽だ。
とにかくどんどん小さくして、ついにミニ盆栽になりました。
実にみごとだよ。
俳句だってそうです。
漢字はすごい
日本語は縮めるのに適した言葉なのかもしれないね。
漢字は意味のある言葉です。
だから幾ら縮めてもちゃんと意味が通じる。
これがすごい。
新聞の募集欄なんか見ていると、二行広告で十分足りる。
住居完備、委細面談だけでよろしい。
ところで「環国人情」なんていう言葉を聞いたことがありますか。
これは昨今の大学にある学部の総称だとか。
昔なら理学部とか経済学部とかいっていれば、それで済んだ。
しかるに現在は「環境」、「国際」、「人間」、「情報」のセットが跋扈しているらしいのです。
そう言われてみれば、ここにあげられたいくつかを組み合わせるだけで、新しい学部がすぐに生まれそうだ。
学際的という表現がありますね。
1つの学問の体系におさまりきれないのを、その領域のところで学ぼうとすることです。
そう考えてみると、まさにこの2文字の省略語は、実にすごい。
これに「令和」かなんかつけたら、それだけで新しい大学ができる。
学際の最たるもんです。
こんなのは別に珍しいことでもなんでもない。
芭蕉の有名な句。
「古池やかはず飛び込む水の音」なんてどういう意味なのか、よくわかりません。
いったい蛙は何匹いたのかね。
そんなことを一言も言わずに、17文字に入れ込んじゃう。
しみじみ不思議な民族だと思います。
それでわかった気分になる。
お米の粒に般若心経を書く必要はないけどね。
でもやりたければ、おやんなさい。
とめないよ。
それじゃあね。
バイバイ。