【小論文のカギ】採点者のニーズに真正面から応えるのが合格への近道

小論文

文体だけでは合格しない

みなさん、こんにちは。

小論文添削歴20年の元都立高校国語科教師、すい喬です。

今回は大切なポイントを書きます。

小論文は入学試験のためにあります。

つまり必ず採点されるのです。

誰がするのか。

基本的にはその学校で教えている先生方です。

そんなことはあたりまえじゃないかという人もいるでしょう。

しかしどんな風に採点するのかなると、これは闇ですね。

非公開です。

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ぼくも毎年採点をしてきました。

ただし都立高校の入試で出るのは200字足らずのもの。

ほとんど点数の開きがありません。

大学入試になると、ぐっと難易度があがります。

極端な場合、小論文の点差だけで合否に直結することもあるのです。

どこを見るのかについては以前記事にしました。

基本は採点者に正対することです。

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絶対に詭弁などを使ってごまかそうとしないこと。

わからないのなら、どこからわからないのかということを正直に書くことです。

論理の整合性が第1です。

卑屈になってはいけません。

どうせ自分には理解できないのだからといったような言い訳をしながら文章を書くのは絶対にやめること。

これだけは避けよう

制限字数や誤字、脱字などについては、誰もが指摘しています。

その次の段階は文体です。

使ってはいけないバターンを少し考えましょう。

このサイトにもいくつか関連の記事があります。

ただし文体に関する内容を全てクリアしてもなかなかいい文章にはならないものです。

それでもまず形から入ることは大切です。

内容が重複するものもありますが、復習だと思って読んでください。

ここにある表現を多用したものは評価が自然に下がっていきます。

①「そして」はあいまいなので使わない。できるだけ他の接続詞を使うこと。
②「また」は使いすぎない。何度も使うとどれが本題なのかわからなくなる。
③「とにかく」を使うと、前の内容に意味がないことを示してしまう。
④「やはり」は1人で勝手に納得している事実だけを示す。少しも論理的ではない。
⑤「もの」という表現は便利だがなるべく使わない。その文章にあった表現が必ずある。
⑥「とても」「非常に」は便利な言葉だが使わない。全く無意味である。

⑥の強調表現を使いたくなる心理はよくわかります。

しかしこれは慎みましょう。

どれくらい驚いたのかということをいくら書いても、採点者には通じません。

むしろ落ち着いた表現で心の内側を描写していく方が効果的です。

同じことですが、喩えるのも論文では意味をもちません。

「~のようだ」といわれても、何の意味もないのです。

小論文は事実と論理が全てです。

感想文ではありません。

そのことを身体に刻みつけてください。

採点者に受け入れてもらう

最初に書いておきますが、結論がはやくから書いてあるといって、いい小論文になるワケではありません。

採点者は筋道を求めています。

問題提起に始まって結論までの論理の道をたどろうとしているのです。

それをあっちへ行ったりこっちへ行ったりしながら、フラフラしていると。いったいこの受験生は何を考えているのかということになります。

1番大切なことは採点者の期待している方向に向かって進むということなのです。

勝手に途中で方向をかえてはいけません。

この論理で進めば、こういう結論に達するだろうとある程度予測がつくものです。

それを途中でひっくりかえされると、なんのための文章だったのかということになります。

問題を解決するための糸口が示してあるワケでもないのに、いつの間にかうまくいってしまうなどというのも、このパターンです。

全く論理性がないのです。

評価は低いですね。

どこまで内容を把握しているのか、疑問になります。

解決への論理をみせてくれないことには、小論文になりません。

逆にいえば、そこが最も大切なポイントなのです。

字数に余裕があるなら、いくつか例を示すことがあってもかまいません。

しかし例はあくまでも付け足しに他なりません。

全ての文章の力を強めるというワケではないのです。

あくまでも応援団です。

主筋は本論にしかありません。

そこを間違えないでください。

よく自分の経験などを心地よく書き綴っている人がいます。

これは採点者をイライラさせるだけです。

何が力を持っているのか

小論文の中で最も力を持っている部分はなんでしょうか。

採点者が知りたいところです。

どのパートだと思いますか。

そうです。

ズバリ理由です。

なぜこの考え方が出て来たのかという背景の説明です。

そこがきちんとおさえてあれば、評価がさがることはありません。

採点者がなるほど、この方法ならば解決への糸口になりうると納得すればいいのです。

そのためにいろいろな知識を身につけ、日々学習してきたのではありませんか。

目の前に採点者がいると思ってください。

その人に対して、堂々と理由を語れますか。

なぜ自分がこのような考えを持ったのか。

この結論に導こうとした理由を明確に述べればいいのです。

文体についての注意はいくつもしました。

「である」の1択であること、

「ですます」などとの混在をしないこと。

こうした基本中の基本を全て守っても、まだ評価が上がらないとしたら、理由が曖昧だからです。

そこまでの筋道がきちんと描けていないということになります。

採点者1人を説得できないような論理で、小論文をまとめられるワケがありません。

はっきり言いましょう。

勉強不足です。

例示も時には助けにはなります。

しかしそれにばかり頼ってはいけません。

芯をぐらつかせないこと。

これにつきるのです。

勉強を続けてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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