学び

【真実の百面相・大森荘蔵】人間は複雑怪奇でアジサイの花とおんなじ

本当と呼べるものはどこにあるのでしょうか。自分の人間性を探ってみようとしても、簡単にはいきません。ましてや、他人の性格を知ろうとしても、難しいのではないでしょうか。真実のありかを探ってみると、意外な事実がみえてきます。

【癇癖談・書を読む】学者は貧乏と相場が決まってるけど、だから何?というお話

本をよむことがそんなに価値あることなのかどうか。それを根本から考えてみようという随筆です。作者はあの『雨月物語』の上田秋成です。どういうつもりでこのエッセイを書いたのでしょう。その意味の深層を探ってみることにします。
ノート

【襲名】名前をかえるたびに芸風が微妙に変化していくのがこの道の味わい

芸人の襲名披露に出かけたことがあります。実ににぎやかで楽しいですね。しかしそこに至る道は険しいものがあります。襲名をし、名前をかえるだけで、その人の芸の格が変化するというのはなぜなのでしょう。一緒に考えましょう。
ノート

【真打すごろく・柳家権太楼】死ぬまで続く芸の道にあがりはないという真実

柳家権太楼は爆笑派の噺家です。大変な人気ですね。彼の落語にはひじをはったところがありません。自然体でのんびりと聞けるのです。代表作は「代書屋」でしょうか。ほかの人には出せない味があります。

【岩鼻や・去来抄】芭蕉・去来・酒堂3人の解釈の違いに俳諧の深みが潜む

俳句の話です。向井去来の『去来抄』の中にでてきます。岩鼻やという句の解釈をめぐって芭蕉との考え方の違いが明らかになります。たった一つの表現を変えただけで、世界の構図が違ってしまうのです。
学び

【共テと国語読解力】文章の核心をすばやく読み取るには技が【10分延長に】

大学入学共通テストがいよいよ、本格的に始動します。新学習指導要領が完成する年になります。新しく「情報」という試験までが加わります。受験生にとっては試験時間が長くなり、緊張を強いられることになりそうです。その内容はどう変化するのでしょうか。
小論文

【2025年度小論文最新】AI・異文化社会・読解力・少子化・環境・命が核

いよいよ来年度2025年度の小論文テーマを予想する季節がやってきました。何がでても不思議はありません。それくらい難しいのです。一つだけ言えることはすべてがネットにからむということです。インターネットが私たちの日常を変えてしまいました。

【馬ぶねの人・大和物語】男が結局元の妻のもとに帰ったワケ【歌徳】

『大和物語』は日本を代表する歌物語です。その中に「馬ぶねの妻」という話があります。男が新しい妻を持ってから、前の妻とくらしていた時の家財道具を全部運んでしまったのです。たったひとつ残された馬ぶねを使いの者が取りに来た時、彼女は歌をうたいます。

【盲亀浮木・今鏡】人がこの世に生まれることの不思議こそがラビリンス

盲亀浮木という言葉を知っていますか。仏教の経典からとった表現です。盲目の亀が大海に浮かんだ木につかまることの困難さを示したものです。それだけに木につかまった時の幸福度を想像してみてください。『今鏡』に所収されています。
ノート

【ノートPCのテカリ】永遠の悩みを解決したのはこの方法1択だけだった

本当にノートPCのテカリは嫌です。なんとなく古臭くなってしまったようで、がっかりします。そこであらゆる手段をつくそうとしてみたものの、有効な方法がありません。最後にたどり着いたのがこれです。ただし自己責任でお願いしますね。要注意ですよ。
ノート

【能・羽衣】月へ帰るために羽衣を着て舞う天女の美しさに心がしびれる

能を実際に見る機会というのはあまりないものです。しかし能楽堂の静けさの中で鑑賞すると、その味わいは格別のものがあります。特に人気のある作品は見ておくべきですね。舞いの美しさは絶品です。面をつけて踊るときの様子を味わってください。

【讃岐典侍日記】先帝への慕情と幼い天皇に仕える女官の複雑な心情とは

『讃岐典侍日記』を読んだことがありますか。教科書には載っていません。しかしそこには当時の女性のおかれていた立場が仄見えてきます。寵愛してくれた堀川天皇が崩御し、その子供である新帝の世話をしなくてはならなくなりました。その過酷な運命とは。
ノート

【ハラスメント社会】SNSの蔓延で人間関係はカオス化し自家中毒に突入

コンプライアンスという言葉をよく聞きますね。社会的規範という意味です。人として、してならないということです。しかし違反はあとを絶ちません。なぜか。そこにうまみがあるからです。それと同じようにハラスメントもやみません。なせなのでしょうか。

【十八史略・文帝編】駐屯地に赴いた天子を将軍たちはどのように出迎えたのか

『十八史略』は実によく書かれた歴史書です。この中には今でも参考になる史実がたくさんでてきます。周亜父将軍の話などは、軍律の在り方を実にみごとに描き出しています。じっくりと読んでみてください。
小論文

再考・「ですます調」と「である調」小論文の文体は論理的であるべしという鉄則

小論文の文体についてもう一度考えます。基本的にはどのような形でもいいのです。しかし論理性を重視する文の場合、やはり「である調」のほうが、よりふさわしいと思われます。全体に断定が多く使われ、ひきしまった印象を受けるのです。

【撰集抄】仏道修行に徹した増賀上人は名利を求めるのを避けたけれど

仏の道に生きるためには、何をすればいいのか。一番はあらゆる名誉と利益を離れるということが、いちばん大切です。しかしそれを実行しようとすると、大変に困難だという話です。実際にあった話をもとにしているだけに、リアリティがありますね。