ノート 【能・杜若と葵上】激しい感情の渦が花の精や物怪の存在を浮き彫りにする 能は日本の芸能の中でも特殊な位置を占めています。これほど簡素な舞台が、なぜ豊饒なものになるのか、不思議でなりません。鼓と笛と太鼓の世界が、遠い人の原点へいざなってくれます。チャンスがあったら1度、能楽堂をたずねてください。 ノート
本 【源氏物語・葵上】正妻に取り憑いた物の怪の正体は噂のあの人だった 『源氏物語』の中で1番人気のあるのは、この葵上の段です。六条御息所の生霊が源氏の正妻、葵上に取り憑くシーンは、誠に読みごたえがあります。この段は能にもそのまま移植されました。最後に般若の面をかぶり、 嫉妬の炎に狂う御息所を演じるのです。 本