本 「無名抄・腰の句の末の手文字」名声に甘んじていい気になっていると 鴨長明の歌論書『無名抄』のなかにある面白い話です。和歌の腰の句に「て」の文字を入れると、それだけで歌が台無しになるという話を土台にして、当時の歌人がやり取りをするというストーリーです。ご一読ください。 本
本 【発心集・鴨長明】煩悩の虜になると名僧も十悪の罪業に陥る危険が 人間の煩悩には限りがありません。鴨長明の書いた『発心集』には薬師寺の僧侶の話がでてきます。律師という高い位にのぼったにも関わらず、さら上の位をねらおうしたのです。その結果はどうなったのでしょうか 本
本 【おもて歌のこと・無名抄】師との会話から名歌の真髄を学ぶ【鴨長明】 鴨長明の『無名抄』は中世の歌論書とし有名です。今回は藤原俊成の歌について、師匠、俊恵との会話を扱った段落を読みます。歌の命はどこにあるのか。よく知られた歌であっても、欠点のある歌もあるのです。俊成が自選した歌を巡っての会話は興味深いです。 本
本 【発心集・鴨長明】漢竹の笛だけを所望した風雅な隠遁者の仏教説話 鴨長明の『発心集』の中で元も有名な段を読みましょう。清貧に甘んじた法師の話です。何か欲しいものはないかと問われ、彼は食べるものも着るものもなんとかなります。いただけるのなら、あなたの領地でとれる漢竹の笛をくださいと所望するのです。 本
本 【養和の飢饉・方丈記】歴史の証言として価値の高い章段【鴨長明】 『方丈記』の中には歴史的な記述がいくつもあります。その中でも有名なのが、養和の飢饉の記述です。多くの人が亡くなった様子が、生々しく記述されています。おりしも末法思想が広く信じられていました。人々の心の中はどのようだったのでしょうか。 本
本 【静縁のこけ歌・無名抄】過ぎたるは及ばざるが如しとは【鴨長明】 鴨長明の著書『無名抄』は中世の歌論書としてよく知られています。その中にある歌を作った高僧の話があります。自分ではいい歌だと思ったものの、批判され、どうにも納得できずに、他の歌人にみてもらいました。その結果どうなったのでしょうか。 本
本 【末法の時代・無常観】失意の日々の中で鴨長明が見た光は【方丈記】 鴨長明が書いた『方丈記』はそれほどに長大なものではありません。ごく身近に起こった天災などを記録したものです。その間に自分の人生観を綴っています。それが非常に素晴らしいのです。立派な歌人として身を立てることはできず、随筆が残りました。 本
本 【方丈記・飢饉】地震と火事に襲われた歴史を生々しく綴った名随筆 歴史を生々しく綴った随筆に『方丈記』があります。鴨長明の代表作です。洪水、地震、遷都、火事、飢饉などの様子が、見事に綴ってあります。歴史の証言と言ってもいいでしょう。養和の大飢饉について書かれた部分を今回は読んでみます。 本
本 【方丈記・無常観】人間の真実を描写した鴨長明の名著は永遠に残る 日本を代表する鴨長明の随筆『方丈記』。そこには無常観という日本人にしっくりと馴染む哲学があります。「行く川の流れ」に代表される名文は和漢混交文と呼ばれています。コロナ禍で廃業していく店舗をみるにつけ、長明の言葉が重く感じられてなりません。 本
本 【方丈記・無常】鴨長明は時代を鋭く貫くキーマン【末法的現在】 鴨長明の随筆『方丈記』は時代を貫く内容に満ちています。地震、台風、火事、飢饉などの歴史資料としても貴重な価値を持っています。無常観についてはよく言及されますが、彼は先を見ていたのではないのでしょうか。現代の末法的要素を知ることもできそうです。 本
本 【徒然草礼賛】百四段の味わいは特筆もの【王朝文学の華やぎに酔う】 『徒然草』は兼好法師の書いた日本を代表する随筆です。中には滑稽な話などもありますが、百四段は特に王朝文学の味わいが残る段です。彼が実際に宮中で見た豪華絢爛とした世界を、自分の想像でまとめたものでしょう。『源氏物語』を髣髴とさせるところもあります。 本