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ノート

「陰翳礼讃・谷崎潤一郎」微かに光の残る幽暗の中にこそ日本文化の神髄が

谷崎潤一郎の『陰影礼讃』は昭和8年に書かれた彼の代表的なエッセイです。ここでは日本の文化の神髄がどこにあるのかということを、光と影の二項対立の中から示しています。現実には次第に失われつつあった時代に抗おうとした文章でした。

「趣きのある情景とは何か」兼好法師の説を批判した本居宣長の考え方は

徒然草を書いた兼好法師の立場を批判した本居宣長の文章です。どちらの立場を貫くのかによって、見えてくる風景が微妙に違います。しかしよくよく考えてみると、どちらもそれほどに違う立場に立っているようにも見えません。ぜひ、考察してみてください。
ノート

「旅人かへらず・西脇順三郎」超現実主義的感覚の果てに得た「幻影の人」とは

詩人、西脇順三郎は超現実主義を学び、そこから自分の世界を切り開きました。「旅人かへらず」という詩集には一人の旅人が戦後の武蔵野の原を歩きながら、幻影の自分に出会う情景を描いています。淋しさという言葉に代表される彼の世界を味わってみてください。

「岩橋の契り・俊頼髄脳」修験者の途方もない願い「葛城から金峰山へ橋を」

岩橋の夜の契りという題で有名な葛城山の話です。一言主という葛城山に住む神に役行者が橋を架けてくれと頼みます。金峯山までの石の橋です。ところが一言主は夜の間だけしかやろうとしません。その理由が非常にユニークなのです。

「茶番に寄せて・坂口安吾」日本の文化に道化の観念が希薄なのはなぜか

日本の文化には道化の観念が薄いといわれています。日本人は真面目な民族なのかもしれません。笑いはどのようなシステムの上に成り立っているのか。それを坂口安吾は解析しています。理由をたずねながら、読んでみましょう。

「義家、兵法を学ぶ・古今著聞集」匡房卿の教えを守り伏兵を見破って勝利した

大江匡房に師事した八幡太郎義家は戦いの場で、その教えを守り、伏兵の存在を察知しました。そのおかげで、無事に勝利を収めたという話です。孫子の兵法がどれほどの意味を持っていたのかを、実感する話です。
学び

「蜂飼耳」詩はいつも近いところにあるのに「見たことのない風景を見たい」

詩人、蜂飼耳の世界を考えてみましょう。詩は本来どのようなものなのか。それを正確に知るためには何が必要なのか。神話の世界から平行移動しながら、現在を読み取る試みをしてみました。

「発心集・西行法師と娘」出家して数年後粗末な着物姿で遊んでいる娘を見て

西行法師と娘みなさん、こんにちは。元都立高校国語科教師、すい喬です。今回は歌人、西行(1118~1190)を取り上げます。平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての人です。俗名は佐藤義清(のりきよ)。鳥羽院に仕える北面の武士でした。西行は歌人として有名で...
小論文

「徒然草・百日の鯉」兼好法師を支えた美意識はわざとらしさの排除だった

徒然草の中に出てくる百日の鯉の話です。料理の名人に鯉の調理をみせてもらいたかった人の話です。もったいぶって、話をつくるくらいなら、ただ素直に包丁をもってさばいてほしかったという兼好法師の美意識を示したた段です。
小論文

「町田高校推薦・オーバーツーリズム」価値観と文化の違いをどう乗り越えるのか

今年度、都立町田高校の推薦入試問題を考えてみましょう。内容はオーバーツーリズムについてです。しかし400字の制限があります。高校に入った後の自分の行動を予測しながら、他者と折り合いをつけていくための方法を考えさせる問題です。

「源家長日記・良経の急死」暗殺説もあるという新古今集を代表する歌人の謎

新古今和歌集にたくさん収められている藤原良経の話です。彼は仮名序まで書きました。しかし若くして突然亡くなってしまいます。その原因もはっきりとはわかっていません。どのようなひとであっのかを少し深堀してみましょう。
小論文

「小論文・オリジナルであるために学び続ける」という坂本龍一の真意は

音楽家、坂本龍一の言葉を使って小論文を考えてみましょう。都立高校の推薦入試に出題された問題です。ポイントはオリジナリティを探す道のりは、日々の学びの中にあるということです。珍しいことでなく、むしろ地道な探求の連続が新しい地平を生むのです。

「源氏物語・心づくしの秋風・須磨」新たな出逢いの予感と海辺の寂しい日々

源氏の須磨がえりという有名な言葉があります。桐壺から読み始めた人も、須磨の段あたりまでくると、くたびれてしまうのです。実はこのあたりからが本当に面白くなるんですけどね。ぜひ、この本を覗いてみてください。
学び

「作家・大江健三郎」人間を存在・行動・想像力の結晶として書ききるのが理想

文学は終わったのか。その役割は何か。いずれも難しい問いです。作家はどのようにして言葉を紡ぎ出すのか。それをあらためて考えてみましょう。ここでは大江健三郎の評論を元にして考察します。
小論文

「生成AIvs人類・町田高校推薦」共存は可能か「人間にしかできないこと」

生成AIと人間との共存は可能でしょうか。コンビュータの持つ正確さを人間に求めることはできません。記憶力では完全に人間は負けています。それではどの分野で生き残れるのか。それを考えてみましょう。
小論文

「小論文必勝法」一文50字以下を厳守。短い文は正義「漢字は30%」

小論文は短文でまとめる。これが鉄則です。一文は50字以内にしましょう。それだけで読みやすい文章になります。しかしこれがやってみると、実に難しいのです。とにかく書いてみる。長かったら切る。この練習を続けてください。必ず上達します。