「5分後に意外な結末」日常の中で起こったドラマがちょっと快感になる日

本を読まない

みなさん、こんにちは。

ブロガーのすい喬です。

夏休み前に図書の先生といろいろ話をしました

生徒にいちばん人気がある本は何という、学校ではあるあるの話題です。

最近はあんまり借りていく生徒がいないらしいのです。

残念ですね。

何人かの生徒は熱心に本を読むらしいのですが、他の生徒は全く無関心なんだとか。

いつの時代でもそんなもんじゃないでしょうかと言ってはみたものの、なんとなく時代の流れを感じました。

彼らにとってはゲームとコミックが命ですからね。

暇なときはいったい何をしているのか。

夏休み中は10冊まで借りられるというルールだそうです。

しかしそんなにのんきな生徒はいないらしいね。

そういえば図書室にある西尾維新の「物語」シリーズを全部読んだ生徒がたった1人だけいたとかいないとか。

『化物語』を代表とするシリーズです。

ご存知ですか。

アニメにもなりましたね。

彼女は全部読み漁ったのち、今は他のラノベを試しているらしいです。

そんな世間話の中で出てきたのがこの本のタイトルでした。

『5分後に意外な結末』というのがそれです。

作者は桃戸ハルさん。

はじめて耳にしました。

たくさんの話が載っていて、すべてが5分で読み終わるという体裁になっているとか。

さっそく手にとってみました。

ストーリーは学園ものあり、恋愛ものあり、世の中の森羅万象を扱っています。

『モモ』を想起させる「こころ」を売ったり買ったりする人の話もありました。

会話が中心

会話が中心で、あっさりしています。

実に読みやすい本です。

難しい言葉遣いもありません。

文章には余計な形容表現がなく、感情の襞に入り込むような隙間はないですね。

小学生でも読めます。

朗読の題材にもなりそうです。

確かに読みやすいといえば、その通りです。

しかし、それだけにサラリとしすぎていて、味わいには欠けるかな。

今の生徒になぜ受けるのか理由を考えてみました。

なんといってもポイントは「5分」でしょうね。

キーワードは「タイパ」です。

ツィート風の小さな物語とでもいったらいいのかもしれません。

以前、54文字の話という本を教えてもらったことがありました。

このブログでも紹介したことがあります。

あの時も驚いたけどね。

今回のは、あれよりもいくらか長めでストーリー性もあります。

ちなみに昨日の新聞にも驚かされました。

1カ月に1冊も本を読まない人が60%を超えたというニュースです。

記事にしました。

読んでみてください。

リンクを貼っておきます。

ネットの隆盛

背景にネットの力があるのは誰でも、すぐにわかります。

その流れの中から、この5分の小説がでてきたんじゃないかな。

なんとなくそんな気がしました。

長い小説にはノイズが多すぎて、いちいち付き合っている暇なんてない。

短くて、すぐに結論が出るような話がいい。

多くの人の希望を、集約した結果なのかもしれません。

ノイズがあるから、小説だとぼくは思いますけどね。

それじゃダメなんでしょうか。

ある意味、1つの鉱脈であることに間違いはありません。

しかし小説というものが持っている味わいの深さを感じたいという人からみたら、これは明らかに異端です。

ネット時代の突然変異か、副産物なのかも。

累計330万部

そうはいっても、やはり数字はすごいです。

累計数が330万部だそうです。

今、本は売れません。

この数は出版社にとって魅力ですね。

超人気シリーズなんだと言われると、なるほどと思います。

しかし国語の教科書との落差を感じるのも事実です。

たった5分の中で本当にドラマが起こるのか。

星新一の持っていた非日常とも違います。

寝る前、子供に読んであげるのにはいいのかな。

なんとなく物足りない気分ですけど、それはそれ。

これがタイパの時代の産物なんだと感じた次第です。

あなたのご意見を聞かせてください。

アンソロジーのベスト版も出てます。

話は色に分かれていて、赤、白、緑、黒などと、心の風景を塗り分けてくれます。

今日はここまで。

じゃあね。

バイバイ。

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