【推奨・新小論文ノート】最新版で演習をすれば実力UP確実【代ゼミ】

小論文

参考書は数多いけれど

みなさん、こんにちは。

元都立高校国語科教師、すい喬です。

今回は小論文のテキスト、問題集の話をします。

ちょっと本屋さんを覗いてみて下さい。

実にたくさんの参考書が出ていますね。

こうすれば合格するといったタイプのノウハウ本と過去問です。

執筆者は予備校などでたくさんの経験を積んできた先生ばかり。

カラフルな装丁のものや、イラストをふんだんに取り入れたわかりやすいものも多いです。

ぼくも随分持っています。

仕事柄、役に立ちそうな参考書はほとんど揃えました。

ところでこれらの本を読んで、どの程度書けるようになるのか。

ここが1番のポイントですね。

構成の仕方とか、文章の書き方とか、すぐに使える記述も数多いのです。

さてそれではやってみようかと思い立つところまでは誰も同じです。

過去問が載っている場合、書き始める気にもなります。

ところが話はそう簡単ではありません。

参考書を読んでいた時はわかったような気がしたのです。

しかしどうも思ったようにうまくいきません。

どこから書き始めたらいいのか、よくわからないのです。

小論文の書き方という本を読んで、すぐに始めてみても、この調子です。

無手勝流だったら、いったいどうなるのでしょう。

全く悲しくなります。

新小論文ノート

小論文は難しいです。

すぐにできるようなものではありません。

どうすればいいのか。

本気になってください。

ちょっと読んでこれでいいなどというレベルのものではありません。

真剣にやろうと思ったら、簡単なノウハウ本の参考書などではダメです。

ぼくが今までに1番読み込んだ本を紹介します。

『新小論文ノート』がそれです。

代々木ゼミナールが毎年実際の入試問題を基本にして、編集している本です。

つい数日前、最新刊が出版されたばかりです。

毎年度、少しずつ内容が変化しています。

基本的に数年前からの入試問題を扱っています。

執筆陣は代ゼミで小論文の講座を持っている講師の先生、10人です。

最初に実戦講義でどのように書くかが説明されます。

自分の言葉を作り出すにはどうしたらいいのか。

問題意識を持つとは何なのか。

身近なテーマから自分を探す方法とは。

小論文に書き方という法則はない。

思索を深めるためには二項対立に要注意。

いずれも含蓄のあるアドバイスばかりです。

しかしこれがどういう意味を持っているのかを実感するには、かなり時間がかかります。

たくさんの問題にぶつからなくてはなりません。

頻出問題演習

問題のテーマを大きく分けると、「人文科学系」「社会科学系」「自然科学系」「医学系」に分かれます。

その他、英文型問題も網羅しています。

教育の分野では「日本的教育」「オンライン教育」「ボランティア」。

思想、文化では「多様性の意味」「異邦人としての生き方」。

現代の諸問題としては「教育格差」「女性の就業状況」「報道と現実」「社会的排除」。

政治では「日本の政治、政策」「デモクラシー」「戦争と平和」

科学の分野からは「科学とは何か」「AIと労働」「保全か保存か」

医学では「共感と同情」「命の選別」などです。

このテーマをみて感じることがありますか。

どれも難題ばかりです。

簡単に解決しそうなものは1つもありません。

どのテーマが出ても、自分の考えを示さなくてはならないのです。

もちろん課題文はあります。

しかしそれに対する基準値がなければ、YesもNoも書けません。

指標が必要なのです。

これから勉強できますか。

その覚悟がなければ、とても小論文の試験を突破することはできません。

どこの大学の過去問が掲載されているのでしょうか。

まず国立大学です。

信州大、富山大、新潟大、お茶の水大、香川大、大分大、京都府立大、宮崎大、浜松医科大、北海道大、奈良県立医科大、山口大など。

私立大学は早稲田大、慶応大のみです。

いずれも長文です。

これを制限時間120分以内で読み、書くというのは至難の業です。

字数制限も1000~1500字が普通です。

ワンポイントアドバイス

10人の執筆者がアドバイスを書いてくれています。

自分はどのようにして勉強してきたのか。

その中で何が役にたったのか。

考えてみれば、文章を書くという作業はかなり神経を緊張させる作業です。

半ばハイテンションの水準に自分を導かなければなりません。

しかしそれと同時に、いつも冷静な第3者の立場をキープしなければならないのです。

特に入試などの場合は好き勝手に書くことは許されません。

他の受験生との差を強調することが大切なのです。

そこに新しい視点を織り込み、それが今後も通用する可能性をもっているのだという未来を約束しなければならないのてす。

そういう意味で、よほど修練を積まなければなりません。

この『新小論文ノート』はけっしてやさしい参考書ではありません。

1冊読むのは容易ではないです。

しかしそこから得るものはとても大きいです。

これだけは確約しておきます。

ぼくも毎年買い求めていますが、たくさんのことを学んでいます。

こごて終わりなどということがないのです。

世界は難題に覆われているのだということを実感するためにも、ぜひ手に取って読んでもらいたいです。

評論をきちんと読み取る国語力がないと、歯が立ちません。

それだけは気にとめておいてください。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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