本 「中島敦・山月記」主人公・李徴は完璧主義と自己実現の狭間で揺れた 中島敦の名作『山月記』は高校で必ず習います。人間の本性を正面から捉えた小説だからです。自尊心と羞恥心の間でもがき苦しむ主人公の姿は、今日の我々に通じるものがあります。その内実を読み取ってください。 本
本 【赤い繭・安部公房】非在の証明にこれほど真剣な主人公は皆無だった 安倍公房の小説はどれも存在の本質に迫ろうとする難解なものです。しかし理解できないのかと言われると、そんなことはありません。どれも大変に面白いのです。それは戯曲も同じです。見た後、その世界で立ち止まらざるを得ないものばかりです。 本