深く

【林京子・空き缶】原爆の持つ怖しさを日常の中で深く静かに綴った小説

林京子の『空き缶』は大変重い小説です。しかし悲惨な様子を描くのではなく、日常の中にある原爆のもたらす悲劇を書き込んでいます。卒業した学校が取り壊しになるので、最後の見学に出かける話です。記憶の断片にあらわれる怖さを実感してください。

【井上ひさしの芝居】難しいことをやさしく深く伝え続けた真の作家魂

作家井上ひさしの仕事は多岐にわたります。小説の執筆はもちろんのこと、多くの時間を戯曲の制作に費やしました。浅草フランス座で学んだ芝居作りが後のこまつ座創設に引き継がれたのです。彼の作り出す舞台は人間愛に彩られたすばらしいものばかりです。